それでも、分譲マンションを作れる大工は限られていると思う

それから、これは個人的な意見ですが、プログラマはコンピューターの扱いになれているから、そうでない人が使うためのインタフェースを設計することができない、みたいな話をときどき耳にしますが、僕はそれに懐疑的です。インタフェースをうまく設計できない人というのはプログラマに限った話じゃない。それは「プログラマは営業ができない」と乱暴にまとめてしまうのと同じようなこと。
たぶん、プログラムができるかできないかということと、インタフェースをうまく設計できるかできないかというのはあんまり相関がないように思います。むしろコンピュータの世界では、プログラマは頭のなかで思い描いたインタフェースを実現する手段を最も良く知っている部類の人で、インタフェースを作るセンスさえ持ち得れば、それ作るのにもっとも適した人たちなんじゃないかと思います。

naoyaのはてなダイアリー - インタフェースの話
(インターナショナル、インターネット、インターチェンジインタラクティブの関係からいいまして、inter-は通常“インター”で良いと思います。faceはフェイスとしたいとこですけど)

使い勝手は使ってみないと分からないという側面があると思うんです。
インターフェースのよしあしは、実際にそのユーザーになって初めて気づくという部分もあるのではないでしょうか。
その点では、はてなのインターフェースははてなのユーザーが作っていますから、良い評価を受けるのも当然と思います。
SIerがこしらえたシステムのUIなんて、クライアントの仕事の仕方なんてまともに考慮してないからそりゃあもうひどいのなんの、ってことになります。
んで改善要望を出してもですよ、それは仕様だだのなんだの、上から目線ってことが多々ありますね。
WEBサイトにしたって、やっぱりヒアリングしてみないと。グルインしないと。「あー、これを作った人はきっと、このサイトをいちばん良く使っている人なんだろうなあ」って感じるインターフェースがやっぱり一番好きですね。
これはセンスの問題か?というと、そうでもなく、僕は作り手の性格の問題だと思います。オレオレデザイナーの作るサイトなんかは最悪ですね。実際に解析結果を渡して、「ここへの誘導が出来ていないのでは」と指摘しても、「私たちの作るサイトでは、どこのクライアントさんも大抵そんな感じですよ」という。そりゃあそうだわな。糞デザインなんだから。
ブローシュアサイトなら見た目重視でも良いかもしれんが、サービスサイトでは見た目より使い勝手のほうが重要。使い勝手を変えるには、開発者がそのサービスの一番の使い手、あるいはファンにならなくちゃ。と思う。
やっぱり、絵描きや塗装工や大工で、売れるマンションを建てられる人ってホント一握りだと思うんですよ。
もう×年も前になるのですが、インフォメーションアーキテクトのプロの方と某代理店がらみで一緒に仕事をしておりました。
やっぱIAのプロは一味ちがうんすわ。設計上手。んで大工乗せるのもうまい。塗装工まで乗せちゃう。リリースはオンタイム。結果、彼女のおかげでみんなハッピーですよ。
時代は過ぎてもう21世紀になってしまいましたが、やっぱりあの時覚えた感動は忘れられないっす。
ぜひ新しいサービスや新しいサイトを始めるときはですね、日本にはまだ少ないかも知れんのですけど、Information Architectを専門にやっている方をプロジェクトのメンバーに加えていただいて、刺激を受けてみていただいてはいかがかなと、思うわけであります。
インフォメーションアーキテクトって何?といいますとですね、要は大工とデザイナとエンドユーザーをつなぐ、建築士さんのことなんですよ。情報建築家。